【実機レビュー】Two Notes Torpedo Captor X | 真空管アンプを自宅で無音録音するロードボックス

宅録

こんにちは!「マイスタ機材室」です。

今回は、私が自宅で真空管アンプを録音するときに実際に使用している、Two Notes のロードボックス/キャビネットシミュレーター 「Torpedo Captor X」 をレビューします。
真空管アンプを持っていると、

  • アンプを良い音で鳴らしたいけれど、自宅では音量を上げられない
  • キャビネットにマイクを立てて録音するのは難しい
  • アンプシミュレーターではなく、実際の真空管アンプを使って宅録したい
  • 自分のアンプの音を DAW に直接録音したい

という悩みが出てきます。
Torpedo Captor X は、そんな「真空管アンプを自宅で録音したい」という問題を解決してくれる機材です。
私自身、Orange AD140HTC と組み合わせて使用しています。
この記事では、スペックを紹介するだけではなく、実際に使って感じたメリット・デメリットや、どんな人に Captor X が向いているのかをレビューします。

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Two Notes Torpedo Captor X とは?

Torpedo Captor X は、真空管アンプとキャビネットの間に接続して使用するロードボックスです。
さらに、

  • アッテネーター
  • キャビネット IR / DynIR
  • マイクシミュレーション
  • リバーブ
  • EQ
  • ステレオ出力
  • ヘッドホンモニター
  • オーディオインターフェースへのライン出力

など、多くの機能を一台にまとめています。
通常、真空管アンプのヘッドを録音する場合は、

アンプヘッド → キャビネット → マイク → オーディオインターフェース

という構成になります。
Captor X を使えば、

アンプヘッド → Captor X → オーディオインターフェース → DAW

という形で、キャビネットをマイク録音することなくアンプの音を録音できます。
つまり、「本物の真空管アンプを使った宅録」をかなり現実的にしてくれる機材です。


Captor X で何ができる?

Captor X の特徴を簡単に整理すると、以下の 3 つが大きなポイントです。

1. 真空管アンプの出力を安全に受け止める「ロードボックス」

真空管アンプのヘッドは、基本的に適切な負荷を接続して使用する必要があります。
Captor X はアンプからの出力を受け止めるロードボックスとして機能するため、キャビネットから出る大音量を避けながらアンプを使用できます。
自宅録音では、この機能が非常に重要です。

2. キャビネットを鳴らさずにアンプを録音できる

Captor X にはキャビネットのサウンドを再現する機能が搭載されています。
そのため、

アンプヘッド → Captor X → オーディオインターフェース

という接続で、キャビネットから大音量を出さずに録音できます。
夜間の宅録など、スピーカーから大きな音を出せない環境では大きなメリットです。
もちろん、アンプ自体の出力段を大きくドライブさせたときの音を録音できることが Captor X の魅力です。

3. DynIRでキャビネットやマイクを変更できる

Captor X のもう一つの大きな特徴が、Two Notes のキャビネットシミュレーションです。
実際のキャビネットにマイクを立てる場合、キャビネットやマイクを交換するだけでもかなり大変です。
Captor X なら、ソフトウェア上でキャビネットやマイクを変更できます。
さらに、マイクの位置なども調整できます。
そのため、

「今のアンプは好きだけど、キャビネットの音だけ変えたい」

という場合にも対応できます。
これは実機キャビネットを使ったマイク録音にはない大きなメリットです。


実際に使って感じた Captor X のメリット

ここからは、私が実際に使用して感じたメリットです。

  • 1. 自宅で真空管アンプを録音できる
    • 私が Captor X を購入した最大の理由がこれです。私は Orange AD140HTC を所有しています。
      真空管アンプの音は非常に気に入っていますが、自宅でキャビネットを大音量で鳴らしてマイク録音するのは現実的ではありません。そこで Captor X を使用しています。
      アンプヘッドから Captor X へ接続し、そこからオーディオインターフェースへ送ることで、自宅でも実際の真空管アンプを使った録音環境を作ることができます。
      アンプシミュレーターではなく、自分が所有しているアンプそのものを録音できるというのが最大の魅力です。
  • 2. キャビネットを鳴らさずに音作りができる
    • Captor X を使えば、実際のキャビネットから大音量を出さずにモニターできます。
      そのため、自宅でアンプを使う場合に非常に便利です。
      特に以下のような環境では、大きなメリットになります。
      • 夜に録音したい
      • マンションで大音量を出せない
      • マイク録音するスペースがない
      • 家族がいるのでアンプを鳴らせない
  • 3. 本物のアンプを使える
    • アンプシミュレーターにも優れた製品はたくさんあります。
      私も Strymon IRIDIUM や Friedman IR-X などを使用しています。
      IRIDIUMとIR-Xのどちらを選ぶかについては、実際に両方を比較した記事も公開しています。
      「IR-XとIRIDIUM、どちらを選べばいい?」という方はこちらの記事も参考にしてください。
      それでも Captor X を使う理由は、「自分のアンプの音を録りたい」からです。
      アンプシミュレーターの場合は、基本的にモデル化されたアンプを使います。
      一方、Captor X なら、Orange AD140HTC → Captor X というように、実際に所有しているアンプをそのまま録音システムに組み込めます。
      アンプそのものに思い入れがある人にとって、この違いはかなり大きいと思います。
  • 4. キャビネットとマイクを自由に変更できる
    • 通常のマイク録音では、「このキャビネットに、このマイクを立てて……」という作業になります。
      Captor X ならキャビネットやマイクを変更しながら音を探せます。
      宅録ではこれが非常に便利です。
      実際にキャビネットを何台も所有する必要もなく、マイクを何本も用意する必要もありません。
  • 5. テレオ処理にも対応できる
    • Captor X はモノラルのアンプ信号を単純にキャビネットシミュレーションするだけの機材ではありません。
      リバーブなどのエフェクトを含めた処理ができ、ステレオ出力にも対応しています。
      そのため、アンプヘッド → Captor X → オーディオインターフェース → DAW というシンプルな構成で、録音時のサウンドをかなり完成形に近づけられます。

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Captor X の気になるポイント

非常に便利な Captor X ですが、誰にでもおすすめできるわけではありません。
実際に使って感じた注意点も紹介します。

  • 1. Ω(インピーダンス)を間違えないこと
    • 購入時に最も注意したいのがここです。
      Captor X にはインピーダンス違いのモデルがあります。
      アンプの出力インピーダンスと Captor X の仕様を必ず確認して購入する必要があります。
      私は Orange AD140HTC を使用しているため、16Ω 版の Captor X を購入しました。
    • 一方、私が所有している Fender Super Sonic 60 Combo は 8Ω なので、こちらには Captor X ではなく Koch Dummybox を使用しています。
      つまり、「とりあえず Captor X を買えばどのアンプでも使える」わけではありません。
      購入前に必ず、自分のアンプの仕様を確認してください。
  • 2. キャビネットIRにこだわるほど音作りに時間がかかる
    • キャビネットやマイクを自由に選べることは大きなメリットですが、逆に言えば、選択肢が多いということでもあります。
      キャビネットを選び、マイクを選び、位置を調整して……とやっていると、音作りだけでかなり時間を使うことがあります。
      「細かい音作りが好き」という人には楽しい部分ですが、とにかく簡単に良い音を出したいという人には、少し複雑に感じるかもしれません。
  • 3. すでに優秀なアンプシミュレーターを持っているなら必要性は下がる
    • Captor X は非常に便利ですが、アンプシミュレーターの代替品として必ず必要な機材ではありません。
      例えば、Strymon IRIDIUM や Friedman IR-X などですでに満足しているのであれば、わざわざ真空管アンプ+ロードボックス環境を追加する必要はありません。
      逆に、「アンプシミュレーターではなく、自分の真空管アンプを録音したい」という人には、 Captor X の価値が一気に高くなります。

Captor Xとアンプシミュレーターはどちらがいい?

これは「どちらが優れている」というより、用途が違います。

Captor Xアンプシミュレーター
実際のアンプ◎△
自分のアンプの音を録音◎×
無音録音◎◎
セッティングの手軽さ△◎
音作りの自由度◎◎
機材構成やや複雑比較的シンプル
真空管アンプの出力段を使う◎×
宅録との相性◎◎

私は両方使っていますが、

  • 手軽に録音したい → アンプシミュレーター
  • 自分の真空管アンプを録音したい → Captor X

という使い分けが一番分かりやすいと思います。


Captor X をおすすめしたい人

実際に使ってみて、特におすすめしたいのは以下のような人です。

1. 真空管アンプを持っていて宅録したい人

これが一番おすすめです。
せっかく気に入ったアンプを持っているなら、その音を自宅で録音したい。
そんな人には Captor X が非常に便利です。

2. 自宅で大音量を出せない人

マンションや住宅環境などの理由でキャビネットを鳴らせない人にも向いています。

3. マイク録音をもっと手軽にしたい人

実際のキャビネット+マイクによる録音環境を作るのが難しい人にも適しています。

4. アンプシミュレーターではなく「自分のアンプ」を使いたい人

これも Captor X を選ぶ大きな理由になります。


逆にCaptor Xをおすすめしない人

一方で、以下のような人にはオーバースペックかもしれません。

  • 真空管アンプを持っていない
  • アンプシミュレーターで十分満足している
  • とにかく簡単に録音したい
  • キャビネット IR などの音作りに興味がない
  • 自宅でアンプを使う予定がない

この場合は、アンプシミュレーターなど別の選択肢を検討した方が良いでしょう。


私のCaptor Xの使い方

現在の私の宅録環境では、

Rickenbacker 360 → VHT/Fryette Valvulator → Hughes & Kettner Tube Factor → Orange AD140HTC → Koch Dummybox / Captor X → Apollo Twin → Mac

というシステムを構築しています。
特に Orange AD140HTC を自宅で録音する際に、Captor X が重要な役割を担っています。
「大音量でキャビネットを鳴らしてマイクを立てる」という一般的なアンプ録音を自宅で行うのは難しいですが、Captor X を使うことで、実際のアンプを宅録システムに組み込むことができます。


Captor Xでノイズが気になったとき

私の環境では、Captor X を導入した際にノイズが気になることがありました。
その際、グラウンド・リフトスイッチをリフト側にすることでノイズが消えました。
ただし、これはあくまで私の環境での結果です。
同じ症状が出たからといって、必ずグラウンド・リフトで解決するとは限りません。
アンプ、電源、オーディオインターフェース、接続方法などによって原因は変わるため、ノイズが発生した場合は一つずつ原因を切り分けることをおすすめします。


Two Notes Torpedo Captor X のまとめ

Two Notes Torpedo Captor X は、「自宅で真空管アンプを本格的に録音したい」という人にとって、非常に強力なロードボックスです。
特に私が気に入っているのは、

  • 真空管アンプを自宅で使用できる
  • キャビネットを大音量で鳴らさず録音できる
  • キャビネットやマイクを変更できる
  • 実際に所有しているアンプを録音できる
  • オーディオインターフェースへ直接接続できる

という点です。
一方で、Ω 数の確認が必要だったり、キャビネット IR などの音作りに少し慣れが必要だったりするため、誰にでも必要な機材というわけではありません。
しかし、

「アンプシミュレーターではなく、自分の真空管アンプを自宅で録音したい」

のであれば、Captor X は非常に魅力的な選択肢です。
私自身、Orange AD140HTC を自宅で録音するために 16Ω 版を使用していますが、「大音量を出せないから真空管アンプを諦める」という問題を解決してくれた機材だと感じています。
真空管アンプを持っているけれど、音量の問題でなかなか使えていない。
そんな人には、一度検討してみてほしいロードボックスです。


価格を確認する

※ 購入する場合は、必ずご使用のアンプの出力インピーダンスとCaptor Xの仕様が適合しているか確認してください。


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